ビタミンA(レチノール当量・カロテン当量)について

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ビタミンAの特徴

ビタミンAは視覚の正常化、成長および生殖作用、感染予防等に関与する栄養素とされています。ほとんど体内で作ることができないため食物から摂取する必要があります。
脂溶性ビタミンであるビタミンAは油に溶けやすく水に溶けない性質があり、主に脂肪組織や肝臓に貯蔵されます。身体の機能を正常に保つ働きをしていますが、摂りすぎると頭痛、吐き気、骨や皮膚の変化など過剰症を起こすことがあります。
ビタミンAについて栄養成分表示は義務付けられていませんが、任意表示項目として設定されています。検査により正確な含有量を数値化することで栄養強調表示にも用いることができます。

ビタミンA(レチノール活性当量)とは

ビタミンAは動物性食品に含まれているほか、植物性食品に含まれる「カロテノイド」の一種であるプロビタミンA(α-カロテン、β-カロテンおよびβ-クリプトキサンチン)から体内で変換されて作られます。そのため、動物性食品に含まれるビタミンAと植物性食品に含まれるプロビタミンAがビタミンAとしてはたらく場合の換算量を合計したものがレチノール活性当量です。栄養表示基準では、ビタミンAはレチノールとカロテン(食品によってはβ-クリプトキサンチンも考慮)から計算されます。

レチノール活性当量(μgRAE)
=レチノール+1/12β-カロテン+1/24α-カロテン(+1/24β-クリプトキサンチン)

β-カロテン当量とは

カロテノイドは主に植物性食品に含まれる色素成分です。ビタミンA作用をするカロテノイドにはα-カロテンおよびβ-カロテン、クリプトキサンチンがあります。この中で、ビタミンA作用を最もよく発揮するのはβ-カロテンであることから、ビタミンA作用をするカロテノイドをβ-カロテンで代表して表したものがβ-カロテン当量です。

β-カロテン当量(μg)
=β-カロテン+1/2α-カロテン+1/2β-クリプトキサンチン
ビタミンAを多く含む食品 動物性食品(鶏レバー、豚レバー)
緑黄色野菜(ほうれん草、かぼちゃなど)
カロテンを多く含む食品 緑黄色野菜(ニンジン、ほうれん草、ピーマン、かぼちゃなど)
果物(柑橘類、すいか)
クリプトキサンチンを多く含む食品 柑橘類、赤ピーマン、柿、パパイヤ

緑黄色野菜や果物など1年中店頭に並んでいるものもありますが、旬の時期とそれ以外の時期、産地などによってビタミンAの含まれる量に違いがあります。

ビューローベリタスエフイーエーシーでは、ビタミンA(レチノール、α-カロテン、β-カロテンおよびβ-クリプトキサンチン)の測定検査を実施しています。
検査の詳細など、お気軽にご相談ください。

参考文献

→ 成分分析