【検査メニュー紹介】食物ごとのアレルギー検査の種類

投稿日:2020年3月16日
更新日:

生命を危険にさらすこともある食物アレルギーは、ネット上などでも消費者の関心が高い項目のひとつです。
特定のアレルギー体質をもつ方の健康危害の発生を防止する観点から、過去の健康危害等の程度、頻度を考慮し、容器包装された加工食品等に特定の原材料を使用した旨の表示を義務付けています。
→ 消費者庁「食物アレルギー表示に関する情報」

2023年3月、食物アレルギーの義務表示対象品目に「くるみ」が追加され、表示義務がある「特定原材料」は「えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ)」の8品目になりました。
この品目を使用した食品のパッケージには、アレルギーの原因となる品目の名称を必ず表示しなければなりません。

食品のパッケージに記載されているアレルギー表示(「一部に○○を含む」、「○○由来」)は、特にアレルギー体質をもつ方にとっては、食物アレルギーを予防するうえで、非常に重要な表示です。
また推奨表示として20品目が挙げられています。

ビューローベリタスエフイーエーシー株式会社では食物アレルギー検査の受託を行っており、表1の5種類の方法で検査が可能です。

表1. 食物アレルギー検査の検査方法の特徴

検査法所要日数備考
イムノクロマト法
(定性検査)
3日 簡易検査法
長所:安価、検査所要日数が短い。
短所:目的以外の物質で擬陽性反応を起こすことがある。
スクリーニング検査
(ELISA法)
3日*1

通知法*2 スクリーニング検査(2キット)

長所:含有量がわかる(定量範囲1ppm~20ppm)。

短所:目的以外の物質で擬陽性反応を起こすことがある。使用キットにより測定結果に微妙な差が出る。

PCR法
(定性検査)
3日 通知法*2 確認検査(卵・牛乳を除く)
長所:DNAにより確認するので判定が確実。検査所要日数が短い。
短所:やや高価。
リアルタイムPCR法 3日 DNAの再抽出による再検により、納期を追加で3~5営業日延長する場合あり。
長所:リアルタイムPCR測定のみで結果が判定。検査所要日数が短い。
短所:PCR法に比べやや高価である。
ウェスタンブロット法
(定性検査)
応相談 通知法*2 確認検査 卵・牛乳
長所:判定が確実。
短所:検査所要日数が長い。やや高価。

* 通知法とは、2010年9月10日消食表第286号の「アレルギー物質を含む食品の検査方法について」に示された検査方法を示します。

特定原材料8品目についてのスクリーニング検査(ELISA法)、PCR法、ウェスタンブロット法は通知法に基づいて検査を行っており、表示の判断基準として利用できます。
イムノクロマト法は、製品の確認、ふき取り等の簡易検査として利用されます。ELISA検査については1キットでの検査対応も行っています。詳細は「食物アレルギー含有検査」のページをご参照ください。
製品、製造ラインの確認のための定期的なモニタリング検査、事故発生などの緊急の検査実施が必要になった時など、それぞれの検査の特徴やバックグラウンド、シーンに合わせた検査内容を選択いただけます。

土日祝日も検査の受付・実施を行っていますので、ぜひビューローベリタスエフイーエーシー株式会社をご活用ください。

表2. ビューローベリタスエフイーエーシーで実施可能な検査項目(◎は通知法に基づいて実施)

イムノクロマト法 ELISA法 PCR法 リアルタイムPCR法 ウェスタンブロット法
特定原材料    
牛乳    
小麦    
そば    
落花生    
くるみ    
えび
(甲殻類)

(甲殻類)
   
かに    
特定原材料に準ずるもの 大豆    
さば        
ごま        
牛肉        
豚肉        
鶏肉        
りんご        
やまいも        
バナナ        
キウイフルーツ        
もも        
あわび        
いか        
さけ        
アーモンド        
カシューナッツ        
いくら          
オレンジ          
まつたけ          
ゼラチン          
その他        
ジャガイモ        
ヘーゼルナッツ        
コーン        

検査についてご不明点やお困りの点などございましたら、お気軽に電話(フリーダイヤル0120-937-606)
またはE-mail(info.feac@bureauveritas.com)にて、ご相談ください。