【検査メニュー紹介】脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンの検査方法の違い

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ビタミンの種類は全部で13種類あり、ビューローベリタスエフイーエーシー株式会社では、そのうちビタミンA(レチノール・αカロテン・βカロテン)、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB5(パントテン酸)、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ナイアシン(ニコチン酸相当量)、葉酸の11種類の検査を行なっております。

→ 食品理化学検査「成分分析」

検査項目所要日数
(営業日*)
備考
ビタミンA(レチノール・カロテン) 7 レチノール当量(レチノール・カロテン)
ビタミンA(レチノール) 7 レチノール当量(レチノール)
ビタミンA(カロテン) 7 レチノール当量(カロテン)
ビタミンB1 7
ビタミンB2 7
ビタミンB6 10~12
ビタミンB5(パントテン酸) 10~12
ビタミンB12 10~12
ビタミンC 7
ビタミンD 10~12
ビタミンE 7 α-トコフェロール
ナイアシン(ニコチン酸相当量) 10~12
葉酸 10~12
*報告は平日のみとさせていただきます。

ビタミンは人体の機能を正常に保つために必要な有機化合物で、さまざまな食品に含まれています。

ビタミン類は人間だけでなくペットや家畜を含む動物はもちろん、植物でも生命活動を行っていくうえで重要な役割を果たします。体内で自己生産されるビタミンも存在しますが、自己生産できないものは食事等から継続して摂取する必要があります。

例えば、ビタミンDは人間でも紫外線を浴びて自己生産されますが、最近は外出する機会が減り日光浴の時間が減少している方が多く、自己生産だけでは不足するため、食品からも積極的に摂取することが奨められます。

一部のビタミンの機能とそのビタミンを多く含む食品を紹介します。

主な働き含有量の多い食品
ビタミンA 夜間の視力を維持
皮膚・粘膜の健康維持
鶏/豚レバー・うなぎ・にんじん
ビタミンB1 炭水化物からのエネルギー産生
皮膚・粘膜の健康維持
米ぬか・小麦胚芽・豚肉
ビタミンB2 皮膚・粘膜の健康維持 レバー・海苔・うなぎ
ビタミンB6 タンパク質からのエネルギー産生
皮膚・粘膜の健康維持
にんにく・レバー・まぐろ
ビタミンB12 赤血球の形成補助 魚介類全般
ビタミンC 皮膚・粘膜の健康維持
抗酸化作用
ピーマン・アセロラ・海苔
ビタミンD カルシウムの吸収促進
骨の形成の補助
魚介類・キノコ類
ビタミンE 脂質の酸化防止
細胞の健康維持
煎茶・魚介類・種実類
ナイアシン 皮膚・粘膜の健康維持 魚介類・インスタントコーヒー
葉酸 赤血球の形成補助 レバー・うなぎ・海苔

ビタミンの検査方法

ビタミンは脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンに分けることができます。

  • 脂溶性ビタミン:ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK
  • 水溶性ビタミン:ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB5(パントテン酸)、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ナイアシン(ニコチン酸相当量)、葉酸、ビオチン

脂溶性ビタミンの検査では脂溶性という性質を利用し、試料をピロガロール共存化で鹼化(けんか)させ、脂溶性ビタミンを抽出後、これを有機層に移行させ、試験溶液としたものを蛍光検出器付高速液体クロマトグラフィーで定量するという方法を行っています。

水溶性ビタミンであるビタミンB1、ビタミンB2の検査では試料から塩酸で抽出した後、加熱処理を行い、食品中のビタミン分解酵素を失活させ、酵素を加え、一晩反応後、結合型のビタミンをすべて乖離させます。得られた抽出溶液をビタミンB2はそのまま、ビタミンB1は酸化させてチオクロームとしたのち、蛍光検出器付液体クロマトグラフにより定量するという方法で測定します。ビタミンB5(パントテン酸)、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ナイアシン(ニコチン酸相当量)、葉酸、ビオチンについてはそれぞれのビタミン種を必要とする微生物を専用に調整した培地にて培養し、微生物が増殖した培地の濁度を計測してビタミン量に換算して求める微生物定量法により測定します。

ビタミン類は熱や光で分解することもあるため、検体到着後、速やかに検査を開始するように心がけています。

ビタミンが多く含有している生鮮食品やそれらを使用した加工食品・清涼飲料水などのパッケージにビタミン含有量を記載する際は、ぜひビューローベリタスエフイーエーシー株式会社の検査サービスをご活用ください。

また、ビタミンだけでなくさまざまな食品成分分析も実施しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

◆参考資料

検査についてご不明点やお困りの点などございましたら、お気軽に電話(フリーダイヤル0120-937-606)またはE-mail(info.feac@bureauveritas.com)にて、ご相談ください。

→ 食品理化学検査「成分分析」